上司や同僚・友人への結婚報告で心がけるべき5つの鉄則【こんな結婚報告はイヤだ!】
両親への結婚報告同様、職場の上司や同僚、友人への結婚報告も、今後の関係性を左右するきっかけになるほど重要なもの。そんな結婚報告時のトラブルを防ぐためにも、結婚報告時に心がけるべきコトをウエディングプランナーの岡村奈奈さんに教えてもらいました!職場の上司への報告に使える文例もあるので、あわせてチェックしてみてください♪
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職場の上司や同僚、友人への結婚報告は“今後のお付き合いの意思表示”!
結婚が決まったら、これまでお世話になった方やこれからお世話になる方に“結婚報告”を行うのがマナー。なかでも、職場の上司や同僚、友人に対する結婚報告は、両親への結婚報告と同じくらい慎重にすすめたいもの。というのも、結婚報告の方法がきっかけで、その後の関係性が悪くなってしまったという話も意外と少なくないんです。
一般的に“結婚する”ということは、“生活が変化する”ということ。本人は変わらないと思っていても、友人の立場からすると「これまで通り、飲み会に誘ってもかまわないのか」、職場の上司であれば、「出張を命じても問題がないのか」など、周囲の方は結婚後の接し方に迷ってしまう場合があります。
これまでの関係性を崩さないため、気を遣わせないためにも、結婚報告は周囲の方に“今後のお付き合いの意思表示をする機会”と考え、思いやりをもった報告を行うことが重要です。
今回は、相手をイラッとさせないための結婚報告を行うために、心がけるべき【5つの鉄則】をご紹介します。
【1】結婚報告をする前の鉄則
結婚報告でまず避けたいのは、「結婚すること」のみを伝えてしまうこと。
このような報告を受けた場合、周囲の人は「おめでとう!」と祝福を述べることしかできません。「結婚するから、なにか変化はあるのか」という、その後に続く内容が重要です。
たとえば、「結婚するから、引っ越す」、「結婚するから、仕事を辞める」など、結婚によって生活スタイルが変化する場合は、そのことを伝える必要があります。結婚しても大きな変化がない場合でも、「変わらずよろしくお願いします」という挨拶をあわせて伝えるべきです。
重要な情報が抜けた報告にならないよう、下記のチェック項目を参考に伝えるべきことを事前に明らかにしておきましょう!
【報告とあわせて伝えるべき項目】
・仕事はどうするか ⇒ これまで通り続ける/働き方を変える/辞める
・結婚式は行うか ⇒ 行う/行わない
・報告する相手を結婚式に招待するか ⇒ する/しない
・結婚にともなう休暇をとるか ⇒ とる/とらない/未定
・職場での苗字は変えるか ⇒ 変える/変えない
・妊娠をしているか ⇒ している/していない
【2】結婚報告のタイミングの鉄則
結婚報告でもっとも迷うのが、「いつ報告するべきか」というタイミング。職場への報告の際に、同僚に先に報告したら、自分の知らないところで上司にまで伝わってしまった、なんてことは避けたいですよね。
そんなトラブルを防ぐためにも、職場の上司や同僚、職場関係以外のすべての友人を含めた「情報解禁日」を決めることがポイントです。
結婚報告は早ければいいというものでもないので、前述した【報告とあわせて伝えるべき項目】を整理してから、お互いの日程をあわせて、一斉に報告するようにしましょう!
とはいえ、「親しい友人には先に伝えたい!」という方は【4】友人への結婚報告の鉄則をチェックして!
【3】報告する順番の鉄則(職場の場合)
職場での結婚報告の順番は、最初に直属の上司に伝えるのがマナーです。その先の順番は、結婚報告とあわせて相談し、直属の上司の判断に従うこと。職場の人間関係のマナーのためにも、仲のいい同僚に伝えたい気持ちをこらえて、直属の上司への報告を優先するのが安心です。
一般的に【1:直属の上司⇒2:上長⇒3:同僚】の順などともいわれますが、上長への報告は本人からするのか、上司から伝えるのかなども会社や立場によってさまざまなので、今後のフローは明確にすりあわせをすること。
また、職場での報告は事前に“報告するための時間”を約束しておくことも重要です。始業前や休憩中など、就業時間外の時間帯にアポイントメントをとり、直接伝えるようにしましょう。
とくに職場結婚の場合は、それぞれの上司の都合があるので、必ずしも同じ日に報告できるとは限りません。余裕をもったスケジュールを組むように注意しましょう。
派遣社員の場合は、派遣元の担当者に報告を。その担当者から、勤務先の企業の上司へ伝える流れが一般的です。
【4】友人への結婚報告の鉄則
情報解禁日を決めたとしても、親しい友人にはいち早く報告したいもの。そんなときは、「ほかに結婚の事実を知っている人」と「情報解禁日」をあわせて伝えておくと、友人間で情報が漏れることを防げます。
また、友人への結婚報告は“報告の方法”よりも“報告の順番”を大切にすること。“直接会って伝えること”にこだわっていると、タイミングがあわず情報解禁日を過ぎてしまうなんてことも…。電話やメールでも問題ないので、“伝える順番”を優先するのがおすすめです。
【5】SNS上での結婚報告の鉄則
FacebookやInstagramなどのSNS上での報告は、“誰が見ているかわからない”ということを心がけて!フォロワーを友人のみに限定していた場合でも、情報が漏れる可能性はゼロではありません。
必ず“情報解禁日以降にすること”と、“必要最低限の情報に絞ること”の2つを守って、投稿をするようにしましょう。
職場の上司や同僚への報告時の参考に!【状況別・結婚報告の文例6パターン】
職場で、上司や同僚に報告をする際に実際に使える文例を、条件別でご紹介します。報告時の参考にしてみてください!
1.結婚式を行うので、上司に参加してほしい場合【対面/上司】
お時間を取っていただき、ありがとうございます。
このたび、ご縁があり結婚することになりました。 相手は、大学で同じ学部だった同級生です。
結婚式は○月頃に挙げる予定で、両家で相談しておりまして 〇〇課長にもぜひご列席いただきたいと思っています。
あらためて招待状をお渡ししますので、どうぞよろしくお願いします。
プライベートでは多少忙しくなりますが、 仕事と家庭を両立していけるよう努力していく所存です。
今後とも、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
*ポイント*
まずはビシッと報告を。さらに結婚式の予定時期や休暇の希望、職場での報告のタイミングなどもこの場で相談するよう準備をしておきましょう。
紙に書いたカンペを読んでもOK。ただし、メモを取り出す際には「〇〇課長にご相談したいことを忘れないよう書いてきたので確認してもいいですか」と一言添えましょう。
2.結婚式は家族で行うため上司は結婚式に招待しないが、それに伴う休暇がほしい場合【対面/上司】
お時間を取っていただき、ありがとうございます。
このたび、ご縁があり結婚することになりました。
相手は、友人を通じて知り合った人です。
結婚式はお互い実家が遠方ということもあり、身内だけでこぢんまり行なう予定にしています。○月に10日間ほど休暇をいただきたいと思っています。
結婚後も今まで通り勤務したいと思っています。
今後とも、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします。
*ポイント*
結婚式に招待しない場合は、曖昧にせず「親族だけで」「身内だけでこぢんまりと」と招待する予定がない旨を示すと◎。関係性にもよりますが、このタイミングで詳細を伝える必要はないので「実家の近くで」「相手の希望で海外で」という程度に留めておきましょう。
3.結婚式はしないし、仕事も辞めない(変化なし)場合【対面/上司】
お忙しいところお時間をいただき、ありがとうございます。私事で恐縮です。
このたび、ようやく結婚が決まりましたので、お世話になっている〇〇さんには一番にご報告をさせていただこうと思いました。
相手は〇〇に勤めていて、半年前から一緒に住んでいます。
仕事にも理解があるので、今後もこれまで通りに続けたいと思っています。
結婚式や旅行の予定もありませんので、お休みをいただくこともないと思いますが○月頃に入籍しますので、手続きなどでご相談させていただくことがあるかと思います。
その時はどうかよろしくお願いします。
まだ実感がありませんが、公私ともに頑張りますので今後とも、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
*ポイント*
公開範囲や担当している仕事がどうなるかデリケートな場合もあるので、気になることや希望はこの場で率直に伝えてみるのがおすすめです。
親しき中にも礼儀あり。話しやすい上司であっても、少し改まった雰囲気づくりを心がけましょう。
このタイミングで相手や入籍日など詳細を伝える必要はありませんが、プレイベートでも付き合いのある上司であれば「ぜひ今後ご紹介させてください」などと会う場を設けたい一言も添えて。
4.パートナーの都合(引っ越し)で、仕事をやめなければいけない場合【対面/上司】
お時間を取っていただき、ありがとうございます。
このたび、ご縁があり結婚することになりました。
相手は、学生時代の先輩で、〇〇の仕事をしています。
パートナーが〇〇へ転勤することになり、私もついて行くことになりました。
大変急な話なのですが、○月頃までで退職したいと思っています。
できるだけご迷惑をおかけしないよう、それまでは精一杯務めてまいりますのでよろしくお願いします。
*ポイント*
言い出しづらい話ですが、曖昧にも、一方的にもならないよう、簡潔に柔らかいトーンで伝えましょう。退職の時期は、会社や業務の慣例にあわせること。
急ぐ場合には「手続きの都合で」など特例としての相談を申し出てみて。
詳しい事情は聞かれたら答える程度で、辞めなくてはいけない理由は「相手の意向で」「先方の会社の都合で」「これまでも遠距離で好きなことをさせてもらってきたので」など、説得には応じない姿勢を見せましょう。
5.結婚式の予定はないが、妊娠をしている場合【対面/同僚】
お忙しいところお時間をいただき、ありがとうございます。
このたび、ご縁があり結婚することになりました。
相手は、〇〇に勤めている同い年の男性です。
○月に入籍する予定です。
実は妊娠がわかりまして、順調にいけば○月出産の予定です。
体調が不安定ということもあり、結婚式は考えていません。
ご迷惑をおかけする場面もあるかもしれませんが、
退職は考えていませんので、今後とも
ご指導ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
*ポイント*
現在○ヶ月と言ったほうが体調を考慮してもらえる環境もありますが、産休の目安を知りたいほうが多いので、表現は環境に合わせて。
親しき中にも礼儀あり。話しやすい仲間であっても、少し改まった雰囲気づくりを心がけましょう。
妊娠を上司に伝える場合にも、基本は上記の例文でOK。「相談するスタンス」でお話ししましょう。
6.結婚式の予定もなく、仕事はこれまで通り続けるが、苗字を変えたい場合
【メール/同僚】
〇〇〇〇様
お仕事中に失礼いたします。
私事で恐縮ですが、このたび、ご縁があり結婚することになりました。
相手は、同じ〇〇県出身で〇〇に勤めている方です。
結婚に伴い「○○(ふりがな)」に苗字が変わります。
慣例に従い、メールアドレスも新姓に変更予定です。手続きが終わりましたら(○月○日頃予定)また改めて報告いたします。
尊敬する諸先輩方を見習って、私も家庭と仕事の両立を目指して努力していく所存です。
今後とも変わらぬお付き合いをよろしくお願いします 。
(署名・旧姓フルネームで)
*ポイント*
結婚報告のメールは、就業時間以外に送信すること。
職種や業態にもよりますが、週の後半の終業後に開いてもらえるタイミングで送るのがベスト。
テレビの会見などでよく耳にする「かねてよりお付き合いしていた」や「相手の方は」というセリフはあまり好感度が高くないようなので注意が必要。報告は「事後報告」という印象にならないよう、実際には事後であっても、できるだけそのニュアンスは避けるようにしましょう。
また、いきなり新姓で名乗ったり、旧姓と書いたりすると困惑する人もいるので、業務上は混同しないよう切り替えましょう。
【まとめ】結婚報告にはマナーと思いやりを
せっかくの幸せな報告、受ける側が少しでも不快な気持ちになることがないよう、マナーや思いやりをもって伝えることが大切です。これまでお世話になった人、これからお世話になる人と良好な関係を築くためにも、5つの鉄則を心がけて、他人をイラッとさせない結婚報告を行いましょう!
取材・監修/ウエディングプランナー 岡村 奈奈
音大卒業後、専門式場などの婚礼施設勤務を経て2005年にフリーに転向。執筆や監修、メディア出演多数。オーソドックスなスタイルから、アウトドアや音楽ホール等でのユニークなウエディング、伝統的な和婚までオールマイティに対応するトッププランナーのひとり。渋谷と横浜で毎月相談会を開催している。
公式サイト
(イラスト:平井さくら)
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本記事は、2017年10月27日公開時点の情報です。情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。