自分たちの大好きな人にこれまでの感謝を伝えたい…思いが伝わる、楽しい結婚式のつくり方
今回ご登場いただく先輩花嫁は、映画『ビリギャル』の原作ベストセラー本『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶応大学に現役合格した話』の主人公として一躍有名になった小林さやかさん。現在は、たくさんのカップルの結婚式を手掛けるウエディングプランナーとしてご活躍されています。ご主人との出会いから結婚を決めるまでのエピソード、結婚式に込めたさやかさんの思いをたっぷりお伺いしました。先輩花嫁としてはもちろん、ウエディングの仕事に携わるさやかさんならではのお話は、後輩カップル必読の内容です!
- PROFILE
- “ビリギャル”モデル 小林さやかさんウエディングプランナー/結婚時の年齢:26歳
- WEDDING PLACE
- セルリアンタワー東急ホテルホテル/青山・表参道・渋谷
ふたりの師匠が仕事と結婚の水先案内人に
さやかさんは「ウエディングプランナー」のお仕事をされていますが、もともと、結婚式や花嫁に憧れがあったのでしょうか?
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:ウエディングプランナーを志したきっかけは、結婚式や花嫁への憧れというよりも、サービス業の最高峰を極めたいという思いからでした。 私の人生にはふたりの師匠がいます。ひとりは「ビリギャル」の著者であり、私の人生の軸になっている「人との縁と出会いを大切にして生きていきなさい」という言葉をくれた坪田信貴先生。もうひとりは大学時代のアルバイト先の店長でサービス業のすばらしさを教えてくれた、今の主人。 ふたりの師匠との出会いが、サービス業の最高峰であるウエディング業界へ進むきっかけになりました。
ご主人とは大学時代からのお付き合いなのですか?
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:もともとわたしが学生時代にアルバイトしていた居酒屋の店長だったのですが、私のなかでは主人は尊敬する師匠であり、兄のような存在だったので、恋愛感情はまったくなくて。 それでも、社会人になってしばらくして告白されたときには不思議と「この人と付き合ったら結婚するだろうな」という運命は感じました。 告白された時、すぐに坪田先生にも相談したんですが「君、その人と結婚するんじゃない?」って言われたんですよ。先生に主人を紹介した時は「彼は間違いないと思うよ」って言ってくれました。
結婚準備でけんかになることもあるのはみんな同じ!でもそれを乗り越えれば幸せな1日が待っている!
さて、結婚式のお話に入りたいと思いますが、さやかさんはお仕事柄、結婚式に対してのこだわりは強かったのではないでしょうか?
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:私、「こんな式がしたい」とか「このブランドのこのドレスが着たい」などといった夢や憧れがそれほどなかったんです。 自分たちのことにお金をかけるよりも、ゲストに感謝を伝える1日にしたかったので、ゲストへのおもてなし内容にはこだわりました。 式場選びも、お料理がおいしくて、スタッフさんに安心してゲストへのおもてなしをお任せできるところを選んで。
ご主人もサービス業をされているから、こだわりがありそうですね。準備はどのようにされたんですか?
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:主人がお店で仕込みをしているところに、私が行きました。主人は、基本的に「任せる」というスタンスでしたが(笑)。 お店のカウンターに座って、迷っている部分を相談したり、書き物をしたり。 そういえば、主人のお店のメニューは、主人が毎朝、筆で書いているんです。その手書きのメニューがすごく味があってお店のお客様にも好評だったので、婚礼メニューも主人の手書きのものを用意しました!
お料理とドリンクのメニューはご主人の営む居酒屋のメニューのように。
お店のコースターを使った席札には、さやかさんの手書きで書かれた名前とメッセージが!
結婚準備中、けんかになるカップルも多いのですが、さやかさんご夫婦はいかがでしたか?
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:私もいろいろなカップルの結婚式を担当してきたので重々、承知してはいたんですが…うちもけんかになりました(笑) これを読んでくれているカップルのなかにも、「まさに今、けんか中」という方もいるかもしれません。でも、準備中のけんかを乗り越えれば、幸せな当日が待っているので、諦めないでください!
ゲストへのおもてなしがメインの結婚式。派手な演出がなくても“特別感”は伝わる
“ゲストへ感謝を伝える結婚式”がテーマということですが、ゲストをおもてなしする演出などはありましたか?
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:ゲストへの感謝を伝える演出として一番にこだわったのは、お花ですね。テーブルの上がお花の装飾でワクワクする空間になっていると、ゲストがそれだけでも楽しく過ごせると思ったんです。祖母の好きなお花も盛り込んで、森のような空間をイメージしました。
天井の高さを活かし、枝物を入れてアレンジ。
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:それと、ゲスト卓の装花に仕掛けをしました。ゲストが昔、私にプレゼントしてくれたフィギュアを一緒に飾っておいたり、農業を営むゲストには、花の代わりにきのこやりんごを飾りました。
お花の中心に栄養ドリンクを配置したテーブルも!
食材をコーディネートする斬新なアイデアは、ユーモアと、そのテーブルのゲストを想う気持ちが伝わります。
各テーブルに置いた学生時代のプリクラ帳は、みんな見たがって大盛り上がりだったそう!
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:派手な演出より、その人たちだけが知っているという“特別感”を伝えることで、ゲストがワクワクして心がパッと華やかになる瞬間をつくれたんじゃないかなと思います。 新郎新婦が主役の日ではあるけれど、ゲストとの絆を深められる日にもしたかったので、 進行も、私たちと家族だけではなく、友人やお世話になった方たちもクローズアップして、できるだけ登場人物の多い内容にしました。
余興はひとつだけ。大好きな方からの歌のプレゼント。全員でペンライトを振って、ゲストと一緒に楽しむ演出。
友人へのサンクスバイト。
プチギフトには、ご主人の出身地である長野県の七味を新郎新婦の名前入りで。
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:派手な演出がないとシンプルすぎて寂しいんじゃないかと心配する方もいらっしゃるのですが、余興を無理にお願いする必要もないし、演出をたくさん盛り込む必要もないんです。ゲストとゆっくり写真が撮れてゆっくり食事が食べられるだけですばらしい結婚式になるんじゃないかな。
「ゲストと過ごす時間を大切にして!」
一番、印象に残っているエピソードはありますか?
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:両親と家族には、感謝の思いをきちんと伝えたかったので、披露宴で手紙を読みました。私の母が「さやかの手紙を読んでいる声が耳に残って忘れられない。」と未だに言うんです。それほど私の思いが母に伝わったというのは、うれしいですよね。 それと、両親への花束贈呈では、オリジナルの絵本を一緒にプレゼントしました。生まれてから今日この日までの家族との思い出を、自分で考えた文章と絵で表現したんです。
絵本は、ご主人とさやかさんそれぞれの思い出をテーマに、2種類つくったそう。
結婚式では、会場のメインテーブルからの景色をしっかり見ておいて!
結婚式を実際に挙げてみての感想はいかがですか?
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:結婚式を挙げたことで、夫婦の絆は深まりましたね。今でも主人は尊敬する師匠に変わりはないですし、結婚式でお世話になったたくさんの方に感謝を伝えられたことは、本当によかったと思っています。
最後に、ウエディングプランナーとして、実際に結婚式を挙げた先輩花嫁として、後輩カップルの皆さんにアドバイスをお願いします!
“ビリギャル”モデル 小林さやかさん:結婚式の打合せが始まる前に、ふたりで「どういう式にしたいか、どんなパーティにしたいか」というものを話しておくことが大切です。 漠然としたイメージでいいので、最初にお互いの意思確認をしておくことによって、結婚式に対しての思い入れが違ってくるし、新郎も協力的になってくれると思います。 新郎も「お嫁さんのために結婚式を挙げるという意識ではなく、僕たちふたりの未来のために」という意識をもってほしいですね。 大好きな人が同じ日、同じ時間、同じ場所に集まってくれるのは、結婚式しかないんです。だから、メインテーブルに着いたら会場をじっと見渡して、その景色、ゲストの笑顔をしっかり目に焼き付けてください。夫婦生活を送っていくなかで、辛いことや大変なこともあるかもしれませんが、そんな時は、メインテーブルから見える景色が、自分たちを祝福してくれた方たちの顔が、きっと元気にしてくれると思います。
結婚準備をしていると、けんかになったり、時には「もう結婚式挙げるのやめようか」なんて思うこともありますよね。でも、結婚式は家族の物語のはじまり。結婚式をする意味をふたりで共有できれば、自ずとすてきな結婚式ができあがっていくはず。さやかさんのウエディングストーリーは、そういったことを気付かせてくれる、愛がいっぱいのエピソードでした。さやかさん、本当に有難うございました!
ライター/濱岡操緒
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本記事は、2016年05月13日公開時点の情報です。情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。