文例たっぷり*新郎の謝辞の書き方【現役プランナー監修】フォーマル/カジュアル版文例つき
結婚式に参列してくれたゲストに感謝を述べる場である、謝辞。披露宴の結びに「出席の御礼」と「これからもよろしく」という思いを伝える、とても重要な場面のひとつです。披露宴の主催者(招待状の差出人と一致)が両家を代表して行なうものですが、実際には親(新郎父)と本人の両方がすることが多く、招待する顔ぶれによっては新婦父や新婦がひとこと添えることもあります。 結婚式を印象づける、新郎最大のハイライトです。
謝辞の基本構成は、3ピースを組み合わせるだけ!
新郎の見せ場である、謝辞。普段人前でかしこまったスピーチをしないので、何を話せばいいのかわからない!という花婿さん、ご安心を。 新郎の謝辞は、基本の構成をおさえて準備すれば、そんなに難しいものではありません。 まずはスタンダードな謝辞を見てみましょう。
謝辞の基本構成は【語りかけ】【エピソード】【結び】の3ピース。フォーマルでありながら、人柄や感謝の思いが伝わる言葉を選びましょう。
謝辞とは主催者が出席者に対し、集まってくれた御礼を述べる場です。
そして、ゲストに「見届けた」「来てよかった」と感じてもらうためにも
二人がどんな夫婦になるのか予感させる「らしさ」や、
これからも二人を応援していこうと思えるような「初々しさ」がにじみ出る挨拶となるのが理想です。
長さの目安は1~2分。
用意したものを読んでもOKです。二つ折りにできるカードに書いて内ポケットに入れておくか、花嫁の手紙とともにプランナーに預けておきます。ちょうどいいカードがない場合には、プランナーに相談してみましょう。
もし全編アドリブで臨む場合には、語りかけと結びだけは、あらかじめ一般的な決まりフレーズをチェックしておくと安心です。
おめでたい席では避けるべきと言われている「忌み言葉」についても、あらかじめ確認しておくといいでしょう。
忌み言葉についてはこちらの記事の下部をチェック!
フォーマル/カジュアル、さまざまな場に対応できる!例文集
「語りかけ」のピース
集まってくれたゲストへ感謝の気持ちを伝えます。あまりアレンジせず、冒頭は大きくはっきりとリズミカルに話しましょう。お父さんの謝辞に続く場合も同じかたちになります。 「結婚披露宴」のところは「結婚パーティ」など二人が決めた表現でOKです。
*フォーマルver.*
本日はご多用中にもかかわらず 私どもの結婚披露宴にご来臨賜わりまして
誠にありがとうございます
このような場をもつことができましたのも ひとえに皆様のお力添えのおかげです
心より御礼申し上げます
*カジュアルver.*
本日はお忙しい中 私たちの結婚披露宴にお集まりいただきありがとうございました
本日は皆様から たくさんの 身に余るご祝辞をいただき感謝の気持ちでいっぱいです
*カジュアルver.*
本日はお忙しい中 私たちの結婚披露宴にお集まりいただきありがとうございました
幸せいっぱいで夢のようですが 感謝の気持ちはしっかり伝えたいと思いますので
ここからは書いてきたものを読ませてください
「エピソード」のピース
この日を迎えた率直な思いや感想、これからの二人について話します。できるだけ自分らしい言葉で!
*フォーマルver.*
私たちは 本日より夫婦として ともに歩んでいきます
今日の感激と 皆様よりちょうだいした言葉を胸に
二人で協力して あたたかい家庭を築いていきたいと思います
*カジュアルver.*
この結婚式の準備を通じ 私たちが どれほど たくさんの方々に支えられ 愛情をかけてもらっていたかを 改めて知ることができました 本日 皆様からいただいた励ましのお言葉やアドバイスを胸に
ふたりで力を合わせて 健康で笑いのたえない家庭を築いていきたいと思っています
*カジュアルver.*
この結婚式の準備の中で 〇〇(新婦の名前)と色々な話をしました
子供の頃のことや 家族のこと
出会って●年になりますが 知っているようで知らなかった面もあり
ケンカもしましたが こうした発見の日々がとても楽しかったですし
家族になるんだという実感をもつこともできました
これからは お互いの両親を手本に 明るく愛情に溢れた家庭を築いていきたいと思っています
「結び」のピース
「これからもよろしくお願いします」の気持ちと今日最大の「ありがとう」を伝えます。 締めははっきりと、とくに聞き取りやすいよう意識しましょう。 しっかりゲストのほうを見て御礼を述べてから、新婦と揃えるようにゆっくりお辞儀をしてください。
*フォーマルver.*
まだまだ世間知らずの私たちではございますが
今後ともご指導ご鞭撻のほど お願い申し上げます
結びになりましたが 皆様のご健康とご多幸をお祈りいたしまして
私たちからのお礼の挨拶とさせていただきます
本日は誠にありがとうございました!
*カジュアルver.*
皆様には これからいろいろお助けいただく場面もあるかと思いますが
どうか今後ともご指導ご鞭撻のほど 心からよろしくお願い申し上げます
本日は 本当にありがとうございました!!
*カジュアルver.*
年齢は大人ですが 未熟なふたりですので
これからも皆様に助けていただく場面も多いかと思いますが
今後とも変わらぬお付き合いのほど 心からよろしくお願い申し上げます
本日は 本当にありがとうございました!!
こんな場合はなんて言ったらいい?エピソード例文
がんばって準備してきた結婚式。謝辞にもしっかり二人らしさが出せるよう、自分の言葉で話したいですよね。おめでた婚、再婚…、こんな場合はどう言ったらいい?もし迷ったら、ぜひ参考にしてみて!
【おめでた婚の場合】(披露宴中またはそれ以前に報告した場合)
私たちは新しい命を授かり 出産予定日は〇〇月です
〇〇(新婦の名前)の体調を考慮いたしまして 皆様には急なご案内となってしまいましたが
ご都合をつけてくださり本当にありがとうございました
これからは 親としての自覚と責任をもって 頑張っていきたいと思います
*プランナーからの一言アドバイス*
お急ぎ婚となった場合にも謝らずに都合をつけてくれてありがとうという気持ちを伝えて。出産予定日は詳しい日にちよりも月単位で。
【おめでた婚の場合】(まだ発表していない場合・サプライズ発表)
ここで皆様にご報告があります
お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが
〇〇(新婦の名前)のお腹のなかには 新しい命が宿っております
出産予定日は〇〇月です
体調が安定する時期を待っていたため この場でのご報告となってしまいました
これからは夫婦として また よき父 よき母になれるよういっそう努力してまいります
*プランナーからの一言アドバイス*
サプライズにする場合にも、親や親しい人、会場担当者には必ず事前に伝えておきましょう。
【再婚の場合】
私たちは今日まで 皆様にご心配やご迷惑をかけながら
だいぶ遠回りしてしまいましたが
ようやく 心安らぐパートナーと出会うことができました
これからは 人生経験をしっかりと活かして
思いやりを忘れることなく 二人で歩んでいきたいと思います
*プランナーからの一言アドバイス*
再婚そのものに触れるより、少し含ませた言い方が上品かつユーモアもあってマル。
【とくに御礼を伝えたい人がいる場合】
今日は 私たちが二人で描いた最初の夢が叶った日です
たくさんの方にご協力いただいて実現することができました
とくに 私たちが出会うきっかけを作ってくれた 〇〇さんと〇〇さんには
ムービー作成や受付係など 大活躍していただきました
本当にありがとう!
*プランナーからの一言アドバイス*
特定の誰かを紹介する場合には不公平のないよう、誰が聞いても納得という理由を具体的に挙げるのがポイントです。
【親と離れた場所で暮らしている場合】
私たちはともに 大学進学より親元を離れて東京で生活しています
親の有り難みを深く感じているものの なかなかそれを伝えたり 親孝行したりする機会もありませんでしたが
今日は 東京で日頃お世話になっている皆様や地元の仲間 親族が
同じ場所に集まってくれて 紹介することができ とても貴重で 幸せな機会だったと思います
両親にも 東京での暮らしが充実していることを 安心してもらえたらと思います
おじさんおばさん、親戚の皆さんには どうか両親のことをこれからも近くで支えていただけたらと思っています
*プランナーからの一言アドバイス*
これも結婚披露宴を催す価値の一つ。各時代、各地域での暮らしをそれぞれの仲間や親族に知ってもらえた喜びにもひとこと触れておきたいですね。
準備はしっかり、当日は肩の力を抜いて!
当日は、感極まったり笑いが起こったり 思った通りにいかないものです。
ただ、この人生最大級の素敵な場面で、どんなことを話したいかよく考え、ここだけはというポイントはおさえておきましょう。
礼をして お顔を上げたとき きっとたくさんの拍手に包まれます。
この場面にだけしかないプレシャスな瞬間を、体いっぱいに感じてきてください!
監修・執筆/ウエディングプランナー
岡村 奈奈
音大卒業後、専門式場などの婚礼施設勤務を経て2005年にフリーに転向。執筆や監修、メディア出演多数。オーソドックスなスタイルから、アウトドアや音楽ホール等でのユニークなウエディング、伝統的な和婚までオールマイティに対応するトッププランナーのひとり。渋谷と横浜で毎月相談会を開催している。
http://www.nanea.jp
この記事の画像一覧(1)
本記事は、2017年06月07日公開時点の情報です。情報の利用並びにその情報に基づく判断は、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮したうえで行っていただくようお願いいたします。