"always day ONE" 築100年のアンティークな邸宅で過ごす、温かなウェディングパーティ

婚約指輪・結婚指輪ともに、結婚が決まる前から憧れていたmederu jewery（メデルジュエリー）。
繊細な温もりある手仕事が、工芸品や職人技が好きな二人の感性にぴったりでした。

婚約指輪は、珍しいアクアブルーのローズカットのサファイアをあしらったプラチナのリング。その日偶然出会った一点物でしたが、サイズもぴったりで運命を感じました。

結婚指輪としておそろいで選んだのは、月桂樹の彫りがアンティーク感あるイエローゴールド。毎日着けたかったのと、手持ちのリングとも合わせたかったのでシンプルなフォルムを選びました。
なめらかなつけ心地で、おばあちゃんの形見のように懐かしいような温かみがあり、歳をとっても愛し続けられる一品です。

なんとなくスレンダーシルエットがいいな、ということだけ決めて10軒ほどショップを回りましたが、なかなかしっくりこず…
途中でいわゆる「純白」ではない方が好みなんだということに気付きましたが、レンタルショップではやはり純白が多かったのでオーダードレスを検討し始めたところ、Instagramでたまたま見つけた「アトリエひなぎく」さんへ。
デザインだけでなく感性もぴたりと合うと感じ、フルオーダーで作ってもらうことに決めました。

コンパクトな会場に合わせてスレンダーシルエットで、大好きな刺繍とレースをふんだんにあしらってもらい、唯一無二の一着が出来上がりました。
モカ色の下地に、ラベンダー色とオフホワイトの生地を重ね、うっすら色が付いているけれどバニラホワイトのような色を目指して、デザイナーさんと何度も相談しながら調整しました。
有機的なボタニカルモチーフのレースに、アンティークのビーズなど、30種類ほどいろんな素材が使われていて、複雑で繊細な雰囲気。
一年間ほぼ毎月アトリエに通い、真っ白な紙に書かれたデザインが少しずつ立体的な形になって出来上がっていく過程は、レンタルでは味わえない、とても貴重な経験になりました。

リングドッグでリュックに入れて愛犬に運んでもらうため、フタのついた箱型に。
ワンコインで買ったトレジャーボックスのフタ裏に、ピンクと白のドライフラワー、ゴールドの枝と葉っぱを詰めて。
リングを置く部分には、二人で一緒に選んだ、白いジャガード生地で土台を作って入れ込みました。
織り柄と金糸の刺繍がきれいでお気に入りです。

InstagramとPhotoraitというサイトで調べて、お願いしたのは24to weddingさん。場所は、まだ付き合う前の思い出のデートをした丸の内・東京駅でのロケ撮影と決めていました。
12月の前撮りは寒かったけれど、ちょうどイルミネーションの季節だったので冬ならではのロマンチックな雰囲気。初めてのプロによる撮影でどきどきしながらも、別人のように素敵に撮っていただけました。
ピアスやブーケは手作りし、思えばここから結婚式DIY熱が始まっていたのかもしれません…

なかなか腰の重い新郎を急かして、いくつかタキシードショップを予約。最終的に決めたのは、提携のPRONOVIASで出会ったモスグリーンのタキシード。
グリーンのタキシードはナチュラルでカジュアルな雰囲気のものが多いなか、これは黒のショールカラーでびしっと決まったフォーマルさもあるデザイン。パンツのサイドにもショールと同じ素材でラインが入っており、挙式など横から見たときも脚のラインがすっときれいに見えます。
最初は「絶対ネイビーしか着ない」と宣言していた新郎も一目惚れするかっこよさで即決でした。
ゴールドの蝶ネクタイは、一緒に準備を頑張ってくれたお礼と「当日もよろしくね」の気持ちを込めたプレゼント。

ボルドーをテーマカラーに、封筒と本状、返信ハガキは作家さんにオーダー、他はDIYして組み合わせました。
シーリングスタンプは二人のイニシャルである”Y”一文字だけのデザインを探して探して、海外からお取り寄せ。マップとゲストカードは両面で一枚にして枚数を省略、築約100年の会場の歴史を知ってほしくて、簡単な案内も。料金別納スタンプも中身と雰囲気をそろえて自分でデザインし、オリジナルスタンプ屋さんにオーダーして作ってもらいました。
メッセージカードはゲストカードと一緒に受付でお預かりし、披露宴の途中でとある演出に使いました。

オーダードレスの仮縫いで丈感を合わせるために、早めのタイミングから探しました。
好きな色で組み合わせを選べるオーダーシューズ屋さんでたくさん迷って、挙式用にシャンパンカラーにゴールドのグリッター7cmヒール、披露宴用はテーマカラーのボルドーに、ちょっと珍しいライトブラウンのグリッターのチャンキーヒールを。
ヒールをグリッターにした分、どの角度から見ても華やかになりました。

何をプチギフトに選んでも合うように、ごくごくシンプルを心がけて、早めの時期に作っておきました。
100均の単語帳を使ったので、カットして穴開ける手間が省けて楽でした。紅茶染めしてスタンプを押し、ゴールドのマッキーでさっとラインを引いて仕上げ。裏にはウェディングロゴのオリジナルスタンプを。

両親記念贈呈品は、もともとDIYが好きで通っていたMaker’s Baseでカッティングボードを手作り。
木材を選んで切り出し、ヤスリをかけて磨き、オリジナルデザインで刻印を入れるまで自分たちの手でこだわって仕上げました。
100均で買った透明フィルムの袋に入れ、白のポスカでメッセージを書いてラッピング。花嫁の手紙は読みませんでしたが、気持ちを込めた手紙をこっそり裏面に隠して渡しました。
カッティングボードとして使うのはもちろん、そのまま飾っても、ピンを打って写真を飾ったり、いろいろな使い方ができると思います。

もう一品は、遠方からの出席のため定番の花束だとお花が元気なまま持ち帰ることが難しそうだったので、ドライフラワーをたっぷり使ったフォトフレームをオーダー。
それぞれ両家母をイメージしたピンクとパープル、それからついでに自分たち用に白でも作ってもらいました。

ホームセンターで買ったアクリル板をカットし、無料フォントで作ったデザインをゴールドマッキーでなぞってDIY。もともと家でインテリアにしていた油絵用の額縁にはめました。
当日はリネンの布とドライローズのスワッグを添えて飾りました。
今は、当日の写真を印刷して紅茶染めした紙を台紙として入れて、インテリアとして楽しんでいます。

会場のアンティークな雰囲気と、テーマカラーのボルドーを意識して作りました。
ウェルカムスペースの小物は、会場を決めた頃からコツコツ蚤の市やアンティークショップを巡って少しずつ集めたお気に入りばかり。
フラワーシャワーは、トレーシングペーパーに印刷して作ったテトラパックに。テーブルナンバーは、ニスを塗って色を濃くした100均の板に、はんだごてで文字を書いてDIY。
絶対やりたかったゲストカメラは、大好きなウィリアムモリスのペーパーでカバーを作りました。お気に入りのシーリングスタンプをあちこちで使いたくて、穴をあけてチェーンを通し、チャームに。カメラは自分用にも一つ用意しました。

実は2019年10月に挙式予定だったところ、台風の影響で3ヶ月延期することに。
日付が変わるだけですが、一応ご案内として二度目の招待状を作りました。
出欠確認のみなので、ささっとQRコードで WEB招待状にお返事してもらう形に。
無料ながらたくさんテンプレートが選べ、細々とした機能があらかじめ揃っていたので抜け漏れがなくて助かりました。

主賓・親族・女性ゲストはナカタハンガーの名入れハンガーか、ロイヤルコペンハーゲンの食器をお相手と家族構成によって贈り分け。
同年代の男性にはKINTOのトラベルタンブラーを選びました。

ハンガーはWebでもサンプル取り寄せできましたが、店頭で実物を見比べながらオーダー。（ついでに自分たちの分もオーダーしました）
木製ハンガーは自分ではなかなか買わないものですし、引出物らしいしっかりした重厚感があって、喜んでもらえてよかったです。箱が大きいので、ヒキタクにして正解でした。

テーマカラーはボルドー／前撮り写真だけを使う／読みごたえある内容に、の3点を意識してDIY。
12ページ構成で、席次表とメニューも中面に入れ込みました。
前撮り写真と一問一答Q&Aを組み合わせて、雑誌みたいな見た目よりも読むところがたくさんあるように。席次の関係で初めまして同士のゲストテーブルができてしまいましたが、プロフィールブックを読みながら会話のきっかけにしてくれたようで、読むところをたくさん作ってよかったなと思いました。
初めてのイラストレーターでの作業は思ったより大変で時間がかかったけれど、それもまたいい思い出です。
（赤は10月版、白は1月版）

男女ともにとっても好評だったブルトンヌ。持込料かけてでもブルトンヌにしたくて、大好きなクッキーアソルティを選びました。缶が可愛いのもポイント。
6種類入りでどれも美味しくて、家族で取り合いになった、といううれしい悲鳴もいただきました（笑）

延期日の1月に合わせて、雪や氷のイメージでキラキラするように、プラバンの表面にでこぼこをつけてDIY。
100均のプラバンを使ってプチプラで作れたのもポイント。
仕上げはボールチェーンを通してキーホルダーにしました。

プチギフトはジュートの巾着に入れてお渡し。
「帰ってから確実に捨てられそうな素材はできるだけ使わない」と当初から決めていたので、気に入ってくれたら使い続けられそうな巾着に。
招待状でも使ったお気に入りのシーリングスタンプをどこかでもう一度使いたくて、巾着をアレンジしました。

"always day ONE" 築100年のアンティークな邸宅で過ごす、温かなウェディングパーティ

大型台風の接近で本番2日前に延期を決め、3か月越しで迎えた結婚式当日。
今度は天気予報がはずれて、あいにくのみぞれ雨・・。足元が悪くゲストには申し訳なかったですが、はじまってみるとあっという間で、外の寒さを忘れるほど心温まる一日を過ごせました。

延期期間を含め1年半をかけてコツコツ作ったり集めたり、イメージをもとに試行錯誤してきたすべてが集まる日をずっと心待ちにしていました。
当日の過ごし方としてこだわったのは、「すべてのテーブルでお食事して回るお料理ラウンド」「両親もゲストとしてもてなす」「定番のプログラムより自分たちらしさがつたわる演出」。
受付を新郎新婦の二人で行ったり、ケーキカットの代わりにウェディングボックスセレモニーを行ったり、また主賓挨拶をカットしたことで主賓からは「終始リラックスして心から楽しめてよかった」と喜んでもらい、ほかのゲストからも「こんな結婚式初めて！楽しかった」とうれしいコメントをもらいました。

結婚式の準備期間は悩んだり迷ったり、意見がすれ違ったり大変なこともありましたが、これから人生の中で起こりうるさまざまな出来事を映したような、人生の縮図であったような気もします。
たくさんの話し合いを経て、夫に対してもますます感謝と愛情が湧き、「この人と結婚してよかった」という思いが強くなりました。結婚式は感謝を伝える一日でもあり、また新たな感謝を学ぶ一日でもあったのかもしれません。

当日は、その日を迎えられたことがとにかく幸せで、なんだか実感も緊張もなくふわふわした気分でしたが、しばらく経ってからも写真や動画を見返すたびに心が温まり、あらためて結婚式をしてよかったなと胸に刻んでいます。